番外編3 「セティアの反抗期」






今日も今日とて、私は任務を遂行する。
しかし今日は一人では無く非常に心強い兵、takormson殿と一緒だ!




しかしこのtakormson殿も云わば老兵
定年退職今回の任務を最後に退役される。






そう言ってtakormson殿が渡してくれたのは





年季の入った、透明マントだった。




takormson殿は、過去に骸骨メイジに大好物のチャーハンを盗み食われた時以来
ずっとそれを根に持ち、骸骨メイジと闘ってきた。
それでも、まだ無念だと言うのだから、食べ物の恨みとは恐ろしい…私も気をつけよう。





この方は、セビナ
私達のチェンジアップと呼ばれるクエストを受け持つ人だ。

「チェンジアップクエストを受けたいのなら、ルガドへの献上物を持ってきなさい!」
と言い、大金を請求してくるちょっと傲慢なおb・・・お姉様だが腕は確かだ。






そして私は今、「帝王の書」というモノを探している。
初代帝王ミュレンの歴史的な記録が記されたモノらしいが・・・

なぜ魔将軍ゴルゴンに奪われてしまっているのかは…謎だ。





帝王の書を渡せ!と迫ったが「人にモノ頼む態度じゃなくねぇ?」
などと抜かしたので、スティンガーでブチ抜いておいた。






…持っていなかったらしい
まぁ魔物の将軍な時点で同情の余地も無いが(酷

あとアドバイスとして、杖で人を殴るのはどうかと思うんだが・・・。





「よくも、ゴル男兄さんを!グワァ」




「よくも、ゴル朗を(ry」





「よくも(ry」





「よ(ry」






「ブチ抜けスティンガー」
「ちょww台詞くらい言わせてwww」



魔将軍兄弟を根絶やしにした頃





末っ子がどうやら持っていたようだ。




ダンジョンの支配者が居なくなった今、この玉座は私のモノだ!!

…ちょっと魔がさしただけなんだ。






帝王の書をセビナ殿に持って行くと、帝王ミュレンについて長ったらしく語られる。
バラバラだった三国を統一し、魔人の侵攻で混沌と化したこの世界を沈めた英雄の一人

そしてその中に書かれていたのは、ある至宝の存在


「妖精の涙」 ( ティアストーン )


これは精霊石に魔法をかけた物で、エルフに絶大な力を与えてくれる。
だが、冥王侵攻により紛失。
魔物に奪われてしまっているらしいので探し出してきて欲しいとの事だった

探し出せ、と言われても手当たり次第魔物を狩っていたんじゃさすがに体力が持たない・・・

スッとセビナは手を出した
「情報料」
…金の亡者め。





どうやら妖精の涙は、ヒドラが飲み込んだ という目撃情報があるらしい





このアトランスという場所は美しい
しかし、そんな美しい風景すらどうでもよくなる程に私の虫の居所は悪かった。






「飲み込んだ、妖精の涙を渡せぇぇぇぇぇ!!!」

「ちょ、いきなり何だコイツ!?」

そういって、スティンガーを数発ブチ込むが・・・





私は海のもずく藻屑となった。





…その後、彼女の姿を見た者はいない――・・・




















という、夢を見た気がしたがどうやらキノセイだったようだ。
いや、しかし頭を冷やせ
ただツッコんでいっただけでは夢の二の舞を踏む事になるだろう。

眷属を乱れ撃ちで掃除した後、ヒドラのエネルギー波に耐えながら
私は、冷静に額の宝石をスティンガーで撃ち砕いた。





ヒドラが消滅し、眷属達も逃げて行く。
そしてそこには美しい、涙色の石が落ちていた
…綺麗だが、ヒドラの腹の中から出てきたと思うと少しばかり気分が優れなかったが。








「遂に見つけたのね、さぁクラスチェンジを始めましょう」

…クラスチェンジにまた大金を払わされるのでは無いかと冷や冷やしたがそういう事でも無いらしい。
わざと大金を払わせて、頭に血を上らせるというセビナなりの試練だったのかも知れないな
・・・おそらく違うと思うが。

しかし、とうとう…この日がやってきた
遂に(自称)騎士に!




「準備はいいかしら?」
「…あぁ、頼む。」

この姿ともこれが最後
そう考えると少し寂しい気持ちにもなる。


セビナは聞きなれない呪文を唱えている
ウィザードが唱えるものでもエルフが唱えるものでもない
古代の呪文なのだろう

いあ! いあ! はすたあ! はすたあ くふあやく ぶるぐとむ ぶぐとらぐるん ぶるぐとむ あい! あい! はすたあ


…凄く呼んではイケナイモノを呼び出しそうな呪文なのは
気にしてはいけない気がしたので、あえて触れないでおいた。






呪文が終わると身体が光を帯び、螺旋を描いて消えていった。






「おめでとう、貴女はミューズエルフにクラスチェンジしました。ルガドのご加護を!」


髪の毛は艶やかな金髪に。
そして何故か着ていた服まで変わっている…。


「…なぜ服が変わっている?」

「サービスの早着替えです」

そんなサービスは、いらん と心底思った
つまり私は雪原の寒い寒い場所で

一瞬とはいえ、丸裸にされたわけか…屈辱だ。


文句を言おうにも、お前にはもう用はねぇ!と言わんばかりに
「ルガドにご加護を!」と、とち狂った事しか言わなくなったので諦める事にする…


兎にも角にも、私は遂にクラスチェンジを果たし

ミューズエルフ(自称騎士)へと成長したのだった。













「金と服返せゴルァァァァ!!!」
 ルガドのご加護を!」

チェンジアップを行った後、皆の機嫌が凄く悪くなりガラが悪くなる事が多い為
別称を「不良化」という。
所謂、反抗期のようなモノだと誰かは言いました。

(終)














NG集









モザイクで隠してた所はこういう流れでもう一回言って貰ったから(笑。
タコさんの協力に感謝。

ちなみにお別れってのはBC卒の事。





ものすごく考えるの苦労したよ!!w

途中もう投げやりだよ!!!!
何か食いしん坊キャラになってしまってゴメンナサイ。






見えんけど、ホリサイも背負えます
てか何このペーパークラフト。



あと例の呪文ですが、あれはクトゥルフ神話にでてくる実際の呪文だったりしますヨ
ポニョの元になったーとかって話も出てたくらい結構有名なんで知ってる人もいるかもね。